理想の分割スペースキーボードが欲しかったので初めて自作したメモ【自作キーボード DK6064】

2025年10月22日

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はじめに (自作キーボードを始めた動機)

私はHHKB Professional Type-Sの英語配列を2年前に購入し、理想のキーボードと信じて疑わずにしばらく快適なキーボードライフを満喫していた

ある時からHHKBのキーボードショートカットの概念にもどっぷり浸かり、自分だけの完璧なショートカット構成を探して楽しんでいた時折、Fnキー(ショートカットレイヤーに切り替えるキー)がとても押しづらい所にあることに気づいた

特にFnを押すと右手の可動域に大幅な制限がかかるので、キーボードの右半分のキーにほとんどショートカットが配置できず、とてもストレスを感じるようになった

何気なくこれを解消するキーボードがあるのかネットサーフィンしたら、分割スペースバーというスペースバーを分割して親指に好きなショートカットを割り当てる事ができるキーボードがあることを知った
これだと確かにショートカットキー配置の制約が無く、複数レイヤーで格段に割り当て可能な数を増やせるので、
自分にとっては理想のキーボードで良すぎた

こんなの

なにこのキーボードめっちゃ良いじゃん!!! ほしい!!!! ってなっちゃったので色々探したが、なかなかHHKBの上位互換な物が見つからなかった
特に求めていたのが以下の機能

  • 60%キーボード (ただしパカッと左右に割れる分割ではなく、つながっている従来のやつ)
  • 分割スペース部分が3つに割れているもの→親指で色々したいから
  • Bluetoothと有線の両対応
  • 静音軸のタイピング音が静かなもの
  • QMKのような複雑なショートカットを割り当てられる機能
  • 1ヶ月くらい充電しなくても持つ位のバッテリー

そもそも分割スペースバーがキーボード市場でもニッチすぎるので中々物が少ない中、機能にこだわると上記の一部を満たしたキーボードですら数えるくらいしかなく、理想のスペックで探すのが大変難しい

候補になったのが以下のキーボードたち

ただし、EPOMAKERの方は分割式で左右をUSBで繋がないと使えないそうだし、
GK61 ProはワイヤレスだとQMKが動作しないらしい

EPOMAKERで妥協しかけたが、自作キーボードならワンチャンできるか…?と思い立ち、安いの無いかな〜とAliexpressでパーツを調べた所、偶然以下のようなPCBを見つけた

YMDKというメーカーのDK6064というPCBがベースになっていて、BluetoothやUSBのワイヤレス接続に対応した改造品らしい (違かったらすみません)

簡単にその他の必要パーツをアリエクで一通り探して作れそうなことが分かり、
自作キーボード…やったことないし面白そうだしやってみるか…!!!の精神になったので手を出して完成まで作ってみたのでメモとして残した次第です

購入したパーツ一覧(ほぼアリエク)

自作キーボードを作るにあたり必要なのが、
PCB/マウントプレート/スタビライザー/キーボードケース/スイッチ・キーキャップあたり
あと、今回購入するPCBはGH60とやらのキーボード規格対応らしいので、それに合いそうなものを選んだ

これらすべてを別々のサイトで買うと面倒なので、粗悪品が届く不安はあったがほとんどアリエクで購入した
事前知識がまるでないので、比較的レビューが多くて大丈夫そうな販売者を選んで購入した(PCBは別)

1. PCB DK6064改造品(5,778円)

購入時のオプション: Color: PCB Only, Axis Body: Add Ble

今回の要のPCB 販売者が有名な場所かどうか良くわからず、購入回数も非常に少ない商品だったので、きちんと動作するかめちゃくちゃ不安だった

事前にワイヤレスの分割キーボードを作りたいが、どんなケースでもいけるか、バッテリーのコネクタの形状はどんなのか等細かく問い合わせたら、丁寧にすべて説明してくれたので、この対応でショップを信頼して購入した
オプションのFull Kitが分割スペースバー非対応なのもちゃんと教えてくれた

結果としてきちんと動作するものをくれたので、とても良いPCBを購入でき満足

2. PCBプレート YMDK YD64MQ(2,030円)

購入時のオプション: Alu Black Plate B

PCBプレートはPCBを売っている所に聞いたら、「分割スペースバーにしたいなら別の店で対応したプレートを買え」との事だったので別の販売元で購入

静音性重視なら素材にこだわったりするらしいが効果も良く分からないので取り敢えず分割スペースとして使えそうなものをチョイス

3. スタビライザー KBDfans(538円)

購入時のオプション: Blue 104kit

これも特にこだわりなく選んだ 青が良かったのでカラーはBlueをチョイス

分割スペースだと、余計にスタビライザーが必要なので、多めの104 kitにした

4. ケース Walnut Wood Wooden keyboard Case(7,063円)

購入時のオプション: Walnut wood Case

安く組むなら別に遊舎工房さんでうっている3000円くらいの安いプラスチックケースでも良かったが、ケースの見栄えはやっぱり所有欲を満たすためにはとても大事…!!! ということで奮発して木製ケースを選択
GH60互換なので問題なく入る

5. キーキャップ YMDK 無印白キーキャップ(3,487円)

購入時のオプション: Color: 123 Cherry White

キーキャップは元々雪HHKBの無刻印を使っていたこともあり、無刻印が欲しかったのでこちらを選択

CherryMX互換であればなんでも良いと思うが、分割スペースに必要なキーキャップがちゃんとあることは確認したほうが良さげ

6. スイッチ: Kailh Deep Sea Whale Silent Switch(3,602円)

購入時のオプション: Tactile Whale, 70 PCS

スイッチについては、オフィスや外で持ち運んで使うことを想定しているのでなるべく音が少ない物が良く、Youtubeで見て気になってた静音軸かつ音や押し心地が良さそうなこちらを選択

タクタイルとリニアの2種類あり迷ったが、HHKBがどちらかと言えばタクタイルっぽいなと思ったのでタクタイルを選択

7. バッテリー 2000mAh Molex1.25 plug(1,796円)

購入時のオプション: 1 pcs 4030130, 3.7 V, CHINA

想定外な事に、バッテリー探しが本当に大変だった
購入したPCBに合うプラグがMolex(MX)1.25という規格らしく、私が調べた時はこれに適合しつつなるべく大きい容量のバッテリーがほとんど選択肢がこれしか無さそうだった
(あとある程度知名度のありそうなショップ 変な店の中華バッテリーを買うのは怖い…)

2000mAhもあればキーボード用なら2,3カ月は持つのではないかと予測しているが、まだ使用中なので後々結果を追記する予定

8. スタビライザー用グリス タミヤNo.383 GP.383 Fグリス(569円)

ほとんどのパーツはアリエクで買いましたが、グリスは買い忘れて別途Amazonで購入しました…

自作キーボードのスタビライザーのグリスはこれでも使えると他の自作キーボードの記事に書いてあり、安いので購入した
グリスなんてなんでも良いと思うのでアリエクとかで適当なものを買ってもいいと思う(私見)

以上購入したパーツです

組み立て作業と注意

初めての自作キーボードでワチャワチャしてしまい、組立中に写真をとる暇がなくて作業の様子がないです…

でも今回買ったPCBには本来はんだ付けが必要なMXソケットが既についてるし、あとはなんだかんだで組み立てるだけなので他の自作キーボードの記事を参考にしてください

強いてアドバイスがあるとしたら、きちんとスタビライザーのシールは貼りましょうというくらい
貼らないとガタガタしてネジ止めしてもスタビライザーが全然固定できない
場所によっては2枚重ね張りするくらいでちょうど良くなったりした

完成したキーボード鑑賞&タイピングしてみた感想

オシャレや…(小並感)
USB-Cの穴もピッタリ

うおぉぉぉお初めての自作キーボードだぁぁ
大変感動いたしました
しばらく手にとって眺めてた🤲

キーボードの設定はWeb上のvial.rocksというサイトからできる
QMKなだけあって、HHKBの比じゃない位に詳細に設定できる
↓アルファベットの中段で数字を打てるのとか超便利 ホームポジション動かす必要なくて神

 最大5レイヤーで割り当て可能 
逆に多すぎるて使い切れんわ

打鍵音については、思っていたよりめちゃくちゃ静かというわけではなかったけど、オフィスで十分使えるくらいの静音性はありそうで良かった やっぱPCBプレートとか、緩衝材を中に入れたりしたらもっと静かになるんだろうか

あと、やっぱりバッテリー持ちはある程度ありそう
BluetoothでMacに繋いでるけど全然バッテリーのパーセントが減らない
これが2000mAhの恩恵なのだろうか (どうか発火だけはしないでね)

チルト(傾斜)のちょっとした一工夫

地面にベタ置きで使ってると、HHKBを1段階チルトさせて使っていた自分としてはちょっと平面過ぎて使いづらいなと思ったので、下のパソコン用のスタンドをAmazon(セールで748円)で買ってキーボード裏にくっつけた

チルトの足を伸ばさないでちょうど良い傾斜になった 値段も手頃でいい感じ
おそらく60%キーボードなら何でも付けられそう

本当は下の専用チルトパーツが欲しかったけど、約3,000円と高かったので断念😥

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まとめ

初めてキーボード制作を完走した感想として、やっぱりパーツからものを組み立てるって慣れないと大変だけど本当に楽しい 自作PCを初めてやった日のことをちょっと思い出した

またいつか自作キーボードやってみようかなと思っているくらいには今回のキーボードは良かった
総額2万円くらいしたけど…でもおそらく普通にパーツを日本で買うよりは安いと思う

あとちょっと思ったのが、英語配列じゃなくてJIS配列を使っていれば、親指のかな変換のキーを上手く使って同じようなことが出来たのかなと思った 「プログラミングするなら英語配列っしょ😎」くらいにイキって始めた配列でちょっと首を絞める感じになったかもしれない (でも結果オーライなのでヨシ)

もし今回の要件にピッタリ合うキーボードが実は存在してたよって知っていた場合は、お手数ながら教えてもらえると参考になります

ではまたいつか

※技適無しの無線機器を使用するためには、電波法により「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度
」の届出が必要です。

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